坂戸工場内では、2,000点を超える組立部品の調達から、加工、組立までも独自の管理体制を確立し、精密加工品の組立でお客様に貢献しています。
お客様からは、以前からご依頼を受けていた電子顕微鏡の受託製造で、坂戸工場の溶接技術力や大型精密加工のレベルを高く評価されています。2016年頃から受注した本装置「欠陥形状評価SEM」に関し、当初の依頼は、架台の溶接と部品点数が20点程度の組立作業でした。こうした作業は1ユニットを約数時間で組み立てが完了し、短いリードタイムでお客様に納品していました。
こうした実績を積み重ね、あるタイミングでほぼ完成形に近い形の組立を受注するようになりました。膨大な部品点数の組立作業にはそれまでとは違った工夫が必要で、作業効率化を図る独自システムの開発や、クレーン装備のクリーンルームで新しい組立環境を整えるなど、お客様からの高度なご要望にお応えしています。
半導体製造装置の受託開発・製造を手掛ける坂戸工場の組立技術者として、これまでも新規案件に携わることが多く、そのたびに試行錯誤とチャレンジの連続でした。お客様との直接対話を繰り返して製品構造の理解を高め、設計者の意図を汲み、時には当社からの提案も行いながらお客様が求める以上の答えを提供し、更なる信頼の獲得を目指します。さらにその延長線上には、若い技術者の育成という大きなテーマがあることも、決して忘れてはいません。